英語は地理的なつながりも大切です!

中高大学生英語

英文を読んでいて、地理的な知識が非常に役立つことがあります。

文脈の理解、歴史的な理解、視覚的な理解が助けになる

その理由は以下の3点です。

  • 文脈の理解:
    1 地図で場所を確認することで、物語の場合、位置関係や背景がわかる。また、登場人物の移動が理解できる。
    2 その場所の地理的な特徴、気候、文化的な背景を考えることができる。

  • 歴史的な理解:場所を特定することで、歴史的なできごとが確認できる。さらに、歴史的な観点から、人々の移動や文化の交流などについて理解することができる。 

  • 視覚的な理解:地図で場所を確認することで、視覚的に理解でき、記憶にも残りやすい。その後の学習にも役に立つ。 

 本当にグローバル化していますか?

グローバル化、という言葉をいたるところで見聞きする現代。
国名、都市名も、です。でも、その国名などを見ても聞いても、それが単語として
「宙に浮いている?」と感じることがよくあります。リーディングの授業で実感した例を書きます。上記の文脈の理解の1と2に関連します。

1 ある物語で、登場人物がロンドンからベルサイユに移動します。多くの学生にとっては、ロンドンとベルサイユは地名だけの読みだったと思います。

地図を思い浮かべて解説します。まず、ロンドンの中心からドーバー海峡近くのフェリーの乗り場(Folkestone:フォークストン)まで移動します。フランスの海岸都市のCalais(カレー)に到着。その後さらにパリに移動し、さらにべルサイユまでの移動です。(現代では、ロンドンの中心の駅からパリの中心の駅まで、ユーロスターで2時間半で到着しますが)

読者は地名を読み、移動が容易でないことを理解する必要があります。登場人物は危篤状態の人物に一刻も早く会いたいのです。読者ももどかしく感じながら読んでほしい場面です。

地名が出てきたら、地図を思い浮かべてください。都市名として処理(読み進める)するのではなく、地点間の距離を考え、そこに意味があることに気付いてください。その気付きからより深い読みができます。

2 砂糖についての話を読みました。砂糖と生産に至る歴史と生産している国々の話におよびました。学生にとっては内容の理解よりも、国名や地名の発音の難しさに気を取られていたようでした。💦
砂糖の歴史を知ると同時に、生産される場所と気候をつなげ、より深い理解につなげてほしかったのですが。。

頭の中の地図で場所を特定すれば、どんな地形をしているのか、どんな気候なのか、産業は何か、さらにどのような歴史を持っているのか、とつながります。
英文の内容を興味を持ちながら深く読むことができるのです

入試問題でも地理的な知識は助けになります

授業だけでなく、筆者が入試問題を解いて実感することがあります。

「この長文、地図や歴史を思い出すと興味深く読み進めることができるだろうな」、
あるいは「背景知識の助けでうまく記述できるかも」と。

出題者もそのような読みができる学生が欲しいと考えているかもしれません。
「全ての語彙に注がなくても文脈とあなたの知識で解答できますよね」、
「問いに対して、あなたの総合的な知識と合わせて、簡潔に述べることができますか?」、というメッセージが聞こえてくるようです。
地理的な知識は入試にも有利になることは間違いありません。


英語を活かしたいからこそ

英語を得意にしたい、活かしたいからこそ、地理的な確認も大切にしてください。

地図帳をときどき使っている中学生、高校生の方は今から積極的に利用してほしいです。
地図帳を処分してしまった大学生も、スマホでもOKです。
   
気になった時に、すぐに場所の確認をしてください。

英語は地理的なつながりも大切です!

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